研究課題/領域番号 |
26670255
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
益田 美津美 名古屋市立大学, 看護学部, 准教授 (60384153)
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研究分担者 |
大石 英則 順天堂大学, 医学部, 教授 (60255685)
山本 宗孝 順天堂大学, 医学部, 准教授 (50338414)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 周手術期看護学 / シミュレーション教育 / 脳神経科 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、模擬病院及び高性能シミュレーターを用いて、臨床現場で実際に遭遇する急変状況を、よりリアルに再現し、Neurological Simulation Program(以下、Neuro Sim)を開発とその有効性を検討することである。 Neuro Simで用いるシナリオは、対象となる看護師がよりリアルな体験ができることを最優先とし、患者の状態が変化する際のトリガー、ファシリテーターのプロポージング、全身状態の観察項目等について、実施・評価・改良を継続的に行った。これにより、①頸動脈ステント留置術後頸動脈洞反射、②未破裂脳動脈瘤患者のコイル塞栓術後脳梗塞、③頸動脈ステント留置術後過潅流症候群の3シナリオが完成し、Neuro Simの参加者は5~6名を1グループとし、1シナリオを2回ずつ、計6回のセッションを行う設定とした。 Neuro Sim開発後、日本の首都県内2病院の脳神経外科またはICUに勤務する看護師のうち、看護師経験年数3~5年かつ当該病棟経験年数1年以上の看護師を対象とし、質問紙調査、面接調査を行った。 対象者は、男性4名、女性12名の計16名、平均年齢は25.75歳(SD±0.94)であった。 質問紙調査の結果、11項目のすべての項目で満足またはやや満足の回答が得られた。面接調査の結果、「自分の実践力を客観視できた」、「実践中の行為とその根拠を知ることができた」、「アセスメントの重要性を再認識した」等プログラムでの学習内容に関するカテゴリ-と、「プログラムの症例と似た状況を経験した時慌てなかった」、「医師の指示の意味を考えるようになった」等プログラム実施後の成果に関するカテゴリーが抽出された。今後は、調査結果をより詳細に分析し、対象者のニーズや現状の実践能力により合致できるよう取り組むことが重要であると考える。
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