研究課題/領域番号 |
26670261
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研究機関 | 九州保健福祉大学 |
研究代表者 |
加藤 雅彦 九州保健福祉大学, 薬学部, 教授 (50412242)
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研究分担者 |
西郊 靖子 横浜市立大学, 大学病院, 助教 (00597213)
美藤 純弘 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (20240872)
松野 康二 九州保健福祉大学, 薬学部, 教授 (40131940)
本屋 敏郎 九州保健福祉大学, 薬学部, 教授 (60166345)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | HACCP / 食品衛生 |
研究実績の概要 |
1.研究全体における平成26年度の位置づけ:本研究は第I研究、第II研究および第III研究からなる。当初の予定として、平成26年度は、第I研究と第II研究を実施する計画であった。予定どおり、二つを実施することができた。 2.第I研究の実施概要:この研究の当初における予定は、医学科、歯学科、薬学科および薬科学科の4学科に所属する学生を対象としたHACCPの認知度を測定するアンケート調査であった。歯学科、薬学科および薬科学科においては実施することができたが、医学科ではできかなかった。そのため、アンケートの対象とする学年を増やした。すなわち、実施することができた3学科の全学年(歯学科・薬学科は6学年、薬科学科は4学年)の学生まで対象を広げた。結果、歯学科208人、薬学科629人、薬科学科116人、合計953人からの回答を得ることができた。 3.第II研究:この研究の当初における予定は、2クラス(それぞれ薬学科と薬科学科)の学生を対象として、市販のテキストを用いて、実際にHACCP導入工場を見学しながらHACCPを教育し、学生が「理解しない点および理解に時間がかかる点」を明らかにすることであった。見学先は、当初の計画では食肉製造工場であったが、豚流行性下痢症の全国的発生のため工場に入工できず、牛乳工場に変更した。その他は計画を変更することなく実施することができた。結果、HACCP教育前後のアンケートについて2クラス合計50人に対し回答を得ることができ、およびHACCP教育における2クラス全出席者50人からレポートを得ることができ、それらの結果から、「理解しない点および理解に時間がかかる点」を20点(暫定値)とし、それら20点を具体的に明らかにすることができた。 4.総括:以上より、平成26年度は、大きい変更箇所が2点あるものの、予定どおり遂行することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年のに関しては、上記「研究実績の概要」において記載したとおり、本事業申請時に計画した第I研究および第II研究を完遂したので、おおむね順調に進展していると自己評価している。 残念なことは、平成26年度において、研究全体の中間報告としての学会発表や論文発表ができなかったことである。これについては、平成27年度に実行したいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
1.平成27年度においては、当初の計画のとおり、第III研究を遂行する。すなわち、第I研究および第II研究により得た知見をもとにテキストを作成する。その後、それを使って、第II研究におけるHACCP教育と同様の方法により、教育効果を測定する。 2.平成26年度における第I研究、第II研究および第III研究について、総括し、短時間で省力化され素人でも可能な教育プログラムを作成し公表するとともに、研究としての成果に関しても学会発表や論文発表を行う所存である。 3.TPPなどによる自由貿易の推進とそれにともなう日本の農業政策の変化に合わせ、低価格であるが安全で輸出が可能な食品の大量生産に必要なHACCPについて、その全国普及の助けになるような成果を公表したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
テキスト(電子書籍)作製費として必要なため、予定より繰り越した。
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次年度使用額の使用計画 |
テキスト(電子書籍)作製費とする。
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