癌の骨転移に伴う疼痛緩和や骨粗鬆症に対し、抗RANKL抗体医薬デノスマブが近年用いられているが、この薬剤による重篤な低カルシウム血症の惹起の可能性も懸念されている。このような副作用は、開発時に意図していない機構で発症することが多く、その機構解析は難渋する傾向にある。副作用発症機構が解析可能となれば、副作用回避方策の提案に繋がり、安全や薬物治療に貢献することが期待されるため、本研究では、まず副作用メカニズムをシステム薬理学的視点で解析する方法論を構築し、その応用としてデノスマブの副作用メカニズムの解析を試みた。
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