研究課題/領域番号 |
26670272
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
松嶋 由紀子 慶應義塾大学, 薬学部, 講師 (10618531)
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研究分担者 |
漆原 尚巳 慶應義塾大学, 薬学部, 准教授 (10511917)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 臨床試験 / 臨床研究コーディネーター / 専門職教育 / 国際情報交換 |
研究実績の概要 |
CRC養成教育プログラムの国際比較については、平成26年度厚生労働科学研究費補助金(医療技術実用化総合研究事業)にて「臨床研究コーディネーター養成カリキュラムの標準化に関する研究」が実施されたため、来年度この研究結果を日本のCRCの教育プログラムとして海外と比較・検討することとした。 一方で、欧米では、CRCは「研究者主導」「企業主導」の区別なく、ICH-GCP準拠臨床試験のコーディネート業務を実施している。日本のCRCは、企業の支援を受けられない「医師主導治験」のコーディネート業務経験が浅い。この点が適切な臨床試験の運用にどのような影響を与えているのか医師主導治験を題材に検討したところ、実施医療機関スタッフのスキルが医師主導治験を適切に実施する上での「リスク」となっていることが判明した。以上の結果を受け、日本で国際共同治験を適切に実施しうるCRCを養成するためには、企業の支援を受けられないケースにおいても、適切にコーディネートできるような養成教育カリキュラムを作成する必要があると考えられた。 その他、日本人CRC 4名による、オーストラリア・クイーンズランド州立病院(Princess Alexandra hospital Cardiology Research Department及びOncology unit, The Prince Charles hospital Internal Medicine & Dementia Research Unit)のCRCのrole and responsibilitiesの現地調査を行った。併せて日本のCRC業務を現地のCRCに紹介し、両国間の違いについて意見交換を行った。オーストラリアのCRCによる日本の業務調査実施は、クイーンズランド州側の事務手続き上の問題で、平成27年度に延期となった。日本側の受け入れ施設は既に決定しており、来日日程が確定し次第、実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
CRC養成教育カリキュラムの比較については、当初用いる予定であった日本臨床薬理学会認定CRCのための研修ガイドラインではなく、平成26年度厚生労働科学研究にて実施された「臨床研究コーディネーター養成カリキュラムの標準化に関する研究」の検討結果を用いることにしたため、実施が平成27年度にずれ込んでいる。 また、オーストラリアのCRCによる日本の業務調査については、平成27年3月に実施予定であったが、州の事務手続き上の問題により、平成27年度に実施することになった。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度未実施のCRC養成教育カリキュラムの国際比較及びオーストラリアのCRCによる日本の業務調査を平成27年度上半期に実施後、当初の予定どおり研究を遂行する。 オーストラリアのCRCによる業務調査の、受け入れ施設及び日程調整はほぼ終了している。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度実施予定であったオーストラリアのCRCによる日本の調査を、次年度実施に延期したため
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次年度使用額の使用計画 |
オーストラリアのCRCの来日に伴う旅費及びWebアンケート調査構築費として使用予定
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