血小板の「機能亢進」や「活性化」が動脈閉塞性疾患の発症や再発に深く関与しており、各種抗血小板薬が疾患の治療や再発予防に用いられている。また、新規抗血小板薬の開発も行われ、各種薬剤の血小板に対する効果・作用を評価することが重要となってきている。本研究では、巨核球系に分化誘導したHEL細胞およびCMK細胞を「血小板モデル細胞」とし、各種薬剤(アスピリン、シロスタゾール、イブプロフェン、バルプロ酸ナトリウム)の血小板機能に及ぼす効果・作用を[Ca2+]i変動から評価可能とした。また、アスピリンの薬剤効果をCMK細胞膜上CD62P抗原変動から評価可能であることを明らかにし、本評価法の有用性を報告した。
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