• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実施状況報告書

ハイスループットtRNA修飾分析技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26670284
研究機関熊本大学

研究代表者

富澤 一仁  熊本大学, 大学院生命科学研究部, 教授 (40274287)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワードtRNA / 定量PCR / 質量分析 / 臨床研究 / ミトコンドリア
研究実績の概要

①.qPCR-tRNA修飾分析法によるミトコンドリアtRNA修飾解析の実証・・・Mto1欠損マウス及び野生型マウスの骨格筋、心筋、脳から全RNAをフェノール・クロロフォルム抽出法にて精製した。同様にCdk5rap1欠損マウスの肝臓および胃から全RNAを精製した。ノックアウトマウスならびに野生型マウスから精製した全RNAを、100:0, 75:25, 50:50, 25:75, 0:100で混合し、ミトコンドリアtRNA修飾についてqPCR-tRNA修飾分析法にて解析した。その結果、理論値と実測値が完全に一致し、本分析法の有効性が示された。
②.qPCR-tRNA修飾分析法によるミトコンドリア病患者末梢血のtRNA修飾解析・・・ミトコンドリア病患者の末梢血からトータルRNAを精製した。その後ミトコンドリアtRNAの37位のアデノシンのチオメチル化修飾について、qPCR-tRNA修飾分析法にて解析した。その結果、ミトコンドリアDNAの変異率とチオメチル化修飾が逆相関することが明らかになった。本研究結果より、ミトコンドリア病発症にミトコンドリアtRNA修飾の低下が関与していることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

計画していた研究をすべて遂行することができた。また、ミトコンドリアtRNA修飾を簡便・迅速・ハイスループットに測定する技術開発を行い、本技術を用いてミトコンドリア病患者のtRNA修飾について解析することに成功した。その結果、ミトコンドリアtRNAの37位のアデノシンのチオメチル化修飾とミトコンドリア病の病態が完全に逆相関することを突き止めた。本研究成果をCell Metabolismに発表し、多くのマスメディアが本成果を取り上げた。

今後の研究の推進方策

当初の計画どおり、様々な疾患(がん、糖尿病など)の患者末梢血標本を用いてtRNA修飾を調査し、各種疾患とtRNA修飾の関連性について解析する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Cdk5rap1-Mediated 2-Methylthio Modification of Mitochondrial tRNAs Governs Protein Translation and Contributes to Myopathy in Mice and Humans.2015

    • 著者名/発表者名
      Wei FY, Zhou B, Suzuki T, Miyata K, Ujihara Y, Horiguchi H, Takahashi N, Xie P, Michiue H, Fujimura A, Kaitsuka T, Matsui H, Koga Y, Mohri S, Suzuki T, Oike Y, Tomizawa K.
    • 雑誌名

      Cell Metabolism

      巻: 21 ページ: 428-442

    • DOI

      10.1016/j.cmet.2015.01.019.

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [備考] 熊本大学大学院生命科学研究部・分子生理学分野

    • URL

      http://kumamoto-physiology.jp

URL: 

公開日: 2016-05-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi