エンドモルフィンは、アミノ酸4つからなる神経ペプチドである。モルヒネを凌ぐ強力な鎮痛作用があり、痒みとの関連も非常に注目されている。しかし、未だにエンドモルフィン遺伝子は不明のままなのである。近年では、ゲノムから短いペプチドを見出す難しさが認識され、ペプチドを網羅的に質量分析するペプチドーム解析にも注目が集まりつつある。こうしたなか、次世代シークエンサーを用いた網羅的解析とRNA編集を考慮した情報処理技術の両面からの探索を試みた。結果としてエンドモルフィン遺伝子単離には至らなかった。しかし、エンドモルフィン様ペプチド遺伝子を見出し、これに基づいた合成ペプチドはオピオイド受容体と弱く結合した。
|