研究課題
ながはま0次コホートに登録した一 般地域住民1万人を対象とした。当該事業では、平成 19年から23 年の第1期事業で10,082 名をリクルー トし、平成 24 年度からの第2期事業では同じ1万人を対象にフォローアップ調査を行 っている。平成26年度は、4,629名を対象にフォローアップ調査を年間 49 日実施し、 総計で3,763 名のデータを得た。このうち、約9割(データクリーニング中)で家庭血圧の測定を行った。家庭血圧の測定は、高血圧学会のガイドラインに従って起床時と就寝前に行った。併せて、就寝時(0・2・4時)の血圧測定も行った。就寝時血圧の測定時に、酸素飽和度モニタを用いて睡眠時無呼吸を同時に評価した。リスク指標につては、当初の計画に従って動脈硬化(脈波伝播速度・頸動脈肥厚)、動脈硬化性マーカー(内臓脂肪量・イン スリン抵抗性等の血液マーカー)、動脈硬化性臓器障害(無症候性脳血管障害・脳 萎縮・軽度認知機能障害)を評価した。認知機能の評価には、長谷川式認知機能スケールおよびMCIscreenを用いた。現在、これらデータのクリーニングを行っており、クリーニングが終了次第、データの解析を進める。ながはま0次コホート第1期のデータを用いた予備的な検討から、網膜血管径の狭小化が高血圧性臓器障害の早期のマーカーとして活用できることを見いだした。今後の家庭血圧の検討においても、当該指標を1つのアウトカムとして活用していく。
2: おおむね順調に進展している
当初の計画通りフォローアップ調査を行い、研究に必要なデータを収集した。データクリーニングに時間を要しているが、27年度初旬には解析に取りかかれる見込みである。既存のデータを用いた予備的な検討から、高血圧性臓器障害の早期のマーカーとして、網膜血管径の狭小化が有用であることを明らかにした。
平成27年度は、残りの約4,000例を対象にフォローアップ調査を行い、検証用のデータを収集する。平成26年度に収集したデータで予備的な解析を進める。
予定していた血圧計およびその付属品の購入や、学会発表等を翌年度に繰り越したため。
血圧計および付属品の購入、学会発表、調査旅費等に使用する予定。
すべて 2015
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件)
J Hypertens.
巻: 33 ページ: 323-329
10.1097/HJH.0000000000000391.