研究課題
私たちは、ネットワークメタアナリシス(NMA)を、臨床疫学者と医療統計学者の緊密な協働の元に、複数実施し、勝つその理論的研究をい、2014年度から2016年度の3年間の補助事業期間中、以下の研究実績を上げた。(1)ネットワークメタアナリシスの実施:双極性障害の維持薬物療法について、複数の薬剤間で比較するNMAを実施し、リチウムが最も推奨される薬剤であると結論をした。うつ病に対する精神療法のうち、認知行動療法とプラセボ精神療法を含むネットワークのNMAを実施することにより、認知行動療法のセッション数が10回以上の場合には認知行動療法特異的な効果が生じることを示した(一方、同ネットワークにおいて、異なる対照群のネットワークに注目することで、いわゆる待機群はノセボ効果がある可能性を指摘した。パニック障害に対する精神療法にも様々な方法が提唱されているが、その中では認知行動療法が最も確固たるエビデンスを有することを実証した(2)ネットワークメタアナリシスの理論的研究:われわれは、NMAを実施するのみならず、その基盤となる理論についての研究も推進した。まず世の中では多くのNMAが発表されつつあるが、その品質は様々であるために、発表されたNMAの質を評価するためのガイドラインを作成した。また、実際にNMAを実施するに際しては、そこに包含された無作為割り付け比較試験の質が、最終的に得られたNMAの結果にどのように影響しているかの評価が必要であるが、その具体的な方法を提唱した。正しく遂行されたNMAは、エビデンスヒエラルキーにおいて、ペアワイスのメタアナリシスを上回る強さがあることを論証した。最後に、NMAの実施においては、直接推定と間接推定が合致している、いわゆるinconsistencyの検討が必要であるが、そのための統計学的手法について、新しい提案を行った
すべて 2017 2016 その他
すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 6件、 査読あり 5件、 謝辞記載あり 5件、 オープンアクセス 3件)
Statistics in Medicine
巻: in press ページ: in press
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