研究課題
慢性心不全は高齢者に多く全ての心疾患の終末像であり、その予防が極めて重要である。しかし、特定健診になって以来、心電図検査および胸部レントゲン写真が必須項目から外れ、心不全が顕性になるまで放置されることが懸念されている。心不全になると脳心腎連関により、互いに増悪させてしまうため、心不全は顕性になる前にできるだけ早期に予防を行うことが極めて重要である。しかし、心不全を簡便に推定可能なナトリウム利尿ペプチド(hANP、BNP)と頸動脈硬化との関係についての成果がこれまでにない。そこで、不顕性・顕性心不全の有所見率、ナトリウム利尿ペプチドとその後の循環器病リスクファクター及び頸動脈硬化の推移について明らかにすることを目的とする。平成元年に性年齢階層別無作為抽出された方で、2006年~2009年度にかけて健診受診し研究用の採血に同意された方で、頸部エコー検査を実施し重複者を除外した2,003名を対象とした。hANP 43pg/mL以上をhANP高値、BNP 40 pg/mL以上をBNP高値とした。平均、最大内膜中膜複合体厚がそれぞれ1.1mm以上、1.7mm以上を平均IMT、最大IMTで有意プラークありと定義した。BNP高値群において最大IMTプラークの危険度(95%信頼区間)が性年齢調整で1.28 (1.01-1.61)、多変量調整で1.27 (1.01-1.60)であった。hANPにおいては関連性は認めなかった。
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