内服薬の管理は医療安全上重要な課題だが,個品単位で管理できる仕組みは構築できていない.そこで,最近開発されてきた超小型電子タグを用いて,高いユーザビリティのもとに内服薬の個別管理を実現できる仕組みを目指した.偽薬を格納したPTPシートに2mm以下の複数サイズの超小型電子タグを装着し,開封によるシートの変形を検出して服薬状況をモニタリングした結果,アンテナや出力の調整こそ必要なものの,このサイズまで小型化された電子タグを利用すれば内服薬の服薬状況を個品単位で管理できるシステムが構築可能で,服薬指導やトレーサビリティ管理,治験等における客観性の確保にも有効と考えられた.
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