• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実績報告書

看護職におけるヒヤリハット対策のための「こころとからだの包括的支援モデル」の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26670364
研究機関新潟大学

研究代表者

村松 芳幸  新潟大学, 医歯学系, 教授 (80272839)

研究分担者 村松 公美子  新潟青陵大学, 福祉心理学部, 教授 (60339950)
齋藤 恵美  新潟青陵大学, 福祉心理学部, 准教授 (50460324)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード睡眠 / 性周期 / 看護師 / ヒヤリハット / 終夜睡眠脳波 / 睡眠調査表 / 自律神経機能
研究実績の概要

性周期を有する看護師のヒヤリハットには、睡眠障害が大きく関与していることが報告されている。より良い睡眠をとるための対策がヒヤリハットを防ぐために必要である。基礎的なデーターとして、健常女性の性周期に応じた終夜睡眠脳波(PSG)などの生理学的データおよび調査表による心理的変化について調査した。
自覚的な睡眠について、黄体期と卵胞期のOSA調査票MA版では下位尺度すべてに統計学的な有意差はみられなかった。身体的な自覚症状や心理的変化については、月経随伴症状日本語版による調査を行った。月経前、月経中の比較では、気分の高揚について月経前の方が統計学的に有意に高かった。月経前、月経後の比較では、痛み、集中力、行動の変化、否定的感情について月経前の方が統計学的に強い傾向が認められ、水分貯留について月経前の方が統計学的に有意に高かった。月経中・月経後の比較では、行動の変化、自律神経失調症状、否定的感情について、月経中の方が統計学的に強い傾向が認められた。痛み、集中力、水分貯留について、月経中の方が統計学的に有意に高かった。
パルスウォッチを用いた自律神経機能検査では、個体差が大きく性周期に応じたLF/HFを用いた自律神経機能の変化では統計学的には有意差を認めなかった。PSGでは、睡眠効率、中途覚醒の割合、総就床時間等では、統計学的な有意差は見られなかった。TIB-N3総時間について、黄体期の方が卵胞期に比べ統計学的に有意に短かった。
以上から、性周期による睡眠が変化していることに気づくことが少なく、月経に伴う身体的・心理的変化には気づいていることが明らかになった。自覚している睡眠と生理的検査による睡眠の違いから、睡眠に関して自覚と他覚での解離が認められ、これがヒヤリハットにつながる可能性が考えられた。
「女性のライフステージにおける睡眠障害について」を心身医学に投稿準備中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 女性の性周期,睡眠,メンタルヘルスに関する検討2017

    • 著者名/発表者名
      村松公美子、齋藤恵美、村松芳幸、布施克也、吉嶺文俊、清水夏恵、田中裕、清野洋、真島一郎、菊地利明
    • 学会等名
      第58回日本心身医学会総会ならびに学術講演会
  • [学会発表] 女性看護師のライフステージにおける睡眠障害について2017

    • 著者名/発表者名
      清水夏恵、清野洋、真島一郎、田中 裕、村松芳幸、村松公美子、菊地利明
    • 学会等名
      第58回日本心身医学会総会ならびに学術講演会
  • [学会発表] 労働者のストレスと睡眠障害の関連性について2017

    • 著者名/発表者名
      清水夏恵、清野洋、真島一郎、田中裕、村松芳幸、村松公美子、菊地利明
    • 学会等名
      第22回日本心療内科学会総会・学術大会

URL: 

公開日: 2018-12-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi