遺伝子機能スクリーニングを用いて血管内皮由来cDNAライブラリーより線維芽細胞にて酸化ストレスを増強させる液性因子であり、かつユビキチンの基質蛋白であるAnnexinA1(ANXA1)を見出した。ANXA1は抗炎症分子であると報告されているが、酸化ストレスにより細胞老化が誘導された環境においては切断を受け、C末端側の断片が炎症を惹起していると想定している。現在、このANXA1のC末端断片により酸化ストレスが惹起され、血管内皮の細胞老化を誘導し、細胞老化随伴分泌現象に関与する炎症性分子の分泌を増強することにより血管内皮障害を端緒とする各種加齢性疾患へ関与しているかについて検討中である。
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