研究課題
近年、宿主と細菌の相互作用、いわゆる“インターキングダム・シグナリング(Inter-kingdom signaling)”への関心が高まっている。なかでも宿主由来のストレス関連ホルモンであるカテコラミンが細菌側の特異的レセプターに作用し、細菌の増殖能や病原性を高め、逆に細菌由来のカテコラミン様物質が宿主細胞に作用するという知見は世界中の研究者に大きな衝撃をあたえた。本研究では、腸管におけるカテコラミンを介した宿主と腸内細菌との相互作用に焦点を当て、その詳細を解明することを目的としている。平成27年度は腸管管腔内におけるセロトニンに注目し、腸内細菌との関連について検討した。その結果、腸内細菌はEnterochromaffin細胞からのセロトニン遊離を惹起し、腸管管腔内のセロトニン濃度を上昇させることがわかった。また生理活性を有する管腔内セロトニンの一部はグルクロン酸包合されたセロトニンの脱包合によって生成されることが明らかとなった。
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