研究課題
近年、パーキンがミトコンドリアのオートファジー(ミトファジー)に中心的な働きをすることで、ミトコンドリアの品質管理をになっていることが注目されている。また、パーキンは癌抑制遺伝子であるp53遺伝子のプロモーター領域に結合し、その発現を調節していること、その作用はパーキンのE3とは無関係であること、p53は増殖抑制作用を有する特定のmicroRNAの成熟過程を促進することが報告されている。本研究では、ミトファジーやアポトーシスの際にmicroRNAの細胞内分布がどのように変化するのか、さらに分泌型microRNAが変化するか否かをそれぞれ検討した。まず、我々はDrosha複合体パーキンとの関連を免疫沈降法で検討した。その結果、驚くべきことに、ミトコンドリア分画においてもDrosha蛋白が検出された。さらに、パーキンに結合したDroshaが核分画およびミトコンドリア分画で検出された。この結果は、ミトコンドリアにおいてもpri-microRNAが存在し、Droshaの関与したmiicroRNAプロセッシングが起こっている可能性を示唆された。さらに、パーキンはDrosha複合体に結合し、核のみならずミトコンドリアにおいても、そのプロセッシングを担っている可能性を示すものであった。さらに我々はミトコンドリアおよび核分画においてパーキンに結合しているmicroRNAのクローニングを開始した。その中で、最も恒常的にパーキンと結合していたのはmiR-132であった。
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