研究課題
挑戦的萌芽研究
心不全患者と健常者との間でマイクロバイオーム解析を行ったところ、菌種数に有意差は無かったが、心不全患者と健常者のUniFrac距離は健常者どうしのUniFrac距離よりも大きく、心不全患者の腸内細菌叢に構成異常が生じていることが明らかとなった。さらに60歳未満の若齢心不全患者と60歳以上の高齢心不全患者との間でも腸内細菌叢が異なっていた。心不全における血行動態の異常が腸内細菌叢の構成異常を引き起こし、そのことが心不全をさらに進展させるという「心腸連関」という新しい概念の妥当性を指示する実験結果であり、さらに心不全においては加齢によっても腸内細菌叢が変容することが示唆された。
分子心臓学