本研究は動脈硬化を引き起こすmicroRNAの探索から、ゲノム編集技術を応用した動脈硬化モデルマウス作成を目指すものである。ヒト血管内皮細胞に炎症性刺激を加えた際に発現が変動するmicroRNAを同定し、そのmicroRNAの標的となる遺伝子としてヒストン修飾酵素を2個同定した。これまでに動脈硬化を惹起するmicroRNAの報告はあるが、非翻訳RNAがエピジェネティクスを変化させる報告はなく、動脈硬化に関与するヒストン修飾酵素は世界で初めての発見となった。更に、同定した酵素のノックアウトマウスをゲノム編集技術Crispr/Cas9システムを用いて作成した。
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