血管機能制御における血管CNP-GC-Bシステムの意義を明らかとすることを目的として本研究をおこなった。まず、血管内皮特異的CNPノックアウトマウス(CNPecKO)を作製し解析したところ、CNPecKOでは有意に対照群より血圧が上昇していた。CNPecKOでは、血管内皮由来血管弛緩反応が低下し、血管内皮でのエンドセリンー1発現亢進を認めた。一方で、血管平滑筋特異的GC-Bノックアウトマウス(GC-B smcKO)では血圧が正常であり、血管内皮依存性血管弛緩反応も正常に保たれていた。生理的条件下での血圧制御には血管内皮由来CNPが血管平滑筋のGC-Bを介さずに働く可能性が示された。
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