本研究は酸化ストレスがリアノジン受容体内(RyR2)のN末端-centralドメイン間の構造連関に及ぼす影響、さらにはRyR2安定化作用のあるFKBP12.6、カルモジュリン(CaM)などのRyr2結合タンパク、またRyR2スタビライザーであるダントロレンとの関わりを心筋細胞で検討した。研究成果としては心筋細胞への酸化ストレスはFKBP12.6のRyR2への結合親和性に影響を与えなかったが、CaMの結合親和性は有意に低下していた。さらに酸化ストレスは、RyR2内のドメイン連関障害を引き起こしたが、ダントロレンはCaMの結合親和性を高め、ドメイン連関障害を是正し、RyR2の安定化に寄与していた。
|