研究課題/領域番号 |
26670409
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
佐野 元昭 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (30265798)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 左室肥大 / ゲノムワイド関連解析 / メタ解析 / 心電図 |
研究実績の概要 |
Japan PGx Data Science Consortium (JPDSC) に記録されている約3,000人の日本人健常者の臨床データ、心電図データ、約250万個のSNP遺伝型データ (DNA genotyping はIllumina Human Omn 2.5.8 BeadChipを用いて行った) をもとに年齢、性別、収縮期血圧、BMIが説明変数として補正をかけた後のRV5, SV1, RV5+SV1値(すなわち環境要因を補正した値=遺伝要因が濃縮された値)に対してゲノムワイド関連解析 (Genome Wide AssociationStudy: GWAS) を行った。RV5 を対象とした解析の結果、p値 1 X 10-5を超えたSNPがクラスターで検出された複数の遺伝子座が見つかった。RV5で同定された候補遺伝子座のSNPsが過去に報告されている左室肥大関連SNPsに関してはreplicationがとれるか否か、田原康玄先生との共同研究によって確認し、replicationがとれた遺伝子に関しては、メタ解析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度の研究は、研究実施計画どおりに進行しているため。
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今後の研究の推進方策 |
GWASの結果、同定された左室肥大関連候補遺伝子の中には、心筋症の原因遺伝子として遺伝子改変マウスを駆使した仮説検証型のアプローチで心肥大形成に関与していることが報告されている既知のもの、心肥大との関連においては機能未知の新規遺伝子が含まれている。心肥大との関連においては未知の新規遺伝子に関しては、心臓における発現量、遺伝子の機能、創薬の対象になりやすいか否か、などを考慮して、優先順位の高いものから遺伝子改変マウスを作製して、遺伝子機能連関を明らかにしていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
消耗品代が想定より少ない状態で研究を進めることができたため。
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次年度使用額の使用計画 |
論文投稿の準備として、英文校正代や投稿料、掲載料等に使用する予定である。
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