糸球体単離灌流実験では、糸球体血行動態調節機構に及ぼす加齢の影響を検討したが、有意な成果は得られなかった。また、糸球体血行動態調節機構の分子生物学的機序を明らかにする目的で、輸出入細動脈の血管平滑筋細胞と血管内皮細胞の培養系確立を目指したが、確立するに至らなかった。 腎内小胞体ストレスに関する検討では、悪性腎硬化症の腎臓では酸化ストレスを含む種々のストレスが増強しているにも関わらずオートファジーが減弱しており、腎障害に寄与している可能性を示唆する成果が得られた。また、降圧薬治療による腎障害の抑制にはマクロオートファジーやシャペロン介在性オートファジーの活性化が関与する可能性が示唆された。
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