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2014 年度 実施状況報告書

孤発性ALSモデルを用いた網羅的創薬スクリーニングシステムによる治療法探索

研究課題

研究課題/領域番号 26670439
研究機関名古屋大学

研究代表者

祖父江 元  名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20148315)

研究分担者 勝野 雅央  名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50402566)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード筋萎縮性側索硬化症 / 薬剤スクリーニング / 低分子化合物 / トランスレーショナルリサーチ / 線虫
研究実績の概要

本研究は、ダイナクチンノックダウンALS線虫モデルを用いた、孤発性ALSに対するin vivoの大規模スクリーニング系の立ち上げ、及び実施を目的としている。これまでほとんど前例のない小動物を用いた大規模な薬剤スクリーニングの系であることと同時に、同じダイナクチンのノックアウトマウスを用いた検証実験を行い、哺乳動物への効果を確かめる計画である。
平成26年度は、大規模スクリーニングを行うための薬剤投与方法、線虫の同期培養方法、さらにはMultiple worm trackerをもちいた多量線虫の同時撮影プログラムの最適化を行ってきた。特に線虫のコンディションを一定に保ち、再現性をもって運動機能が測定できるように、飼育プレートの最適化、液体培養の組成の検討を行った。
これらの検証を経て、従来の確立された運動機能計測法と比較して、この簡便なMWTシステムが十分に精度も担保されることを確認できた。
今後は、まずALS関連モデルに対して効果が報告されている薬剤を100種類選別し、ダイナクチンノックダウン線虫に対する効果を検証するとともに、対象薬剤がアクティブと判別する閾値の設定を行っていく。同時に、効果のあると判断された薬剤に関しては、濃度依存性が確認できるかも検証していく。それらの過程を経たうえで、新規化合物を含めた、大規模スクリーニングの系を展開していく予定である。
スクリーニングでアクティブと判断される薬剤は、Adomet試験を順次行う予定であり、また、薬剤の効果が神経細胞の変性を抑制している機序を確認していく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初は、平成26年度の間に大規模な薬剤スクリーニングを開始する予定でいた。しかしながら、線虫の状態を一定に保ちながら、大量に培養、計測する必要があり、結果の再現性を担保するために試行錯誤が必要であった。しかしながら、それらの試行錯誤により、よりスムーズに安定的に大量薬剤のスクリーニングが可能であり、今後の展開においてはるかに信頼性の高いデータがとれる土台となった。

今後の研究の推進方策

まず第一に、薬剤の効果をアクティブととらえる閾値を設定するために、ALSモデルに対して効果が期待できる薬剤を投与していく。その中で、効果のばらつき、検出感度および特異度を理解していき閾値を決定する。
基準が定まった時点で、大規模スクリーニングを開始していく。

次年度使用額が生じた理由

使用した動物実験施設使用料関連の支払いが平成27年度になる。

次年度使用額の使用計画

本年度より翌年度にかけて予定している実験動物関連への支払いに充当する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Pioglitazone suppresses neuronal and muscular degeneration caused by polyglutamine-expanded androgen receptors2015

    • 著者名/発表者名
      Iida M, Katsuno M, Nakatsuji H, Adachi H, Kondo N, Miyazaki Y, Tohnai G, Ikenaka K, Watanabe H, Yamamoto M, Kishida K, Sobue G
    • 雑誌名

      Hum Mol Genet

      巻: 314 ページ: 314-329

    • DOI

      10.1093/hmg/ddu445

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2016-05-27  

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