パーキンソン病(PD)は、病理学的に中脳黒質ドパミン神経細胞の脱落と神経細胞内αシヌクレイン(α-syn)凝集体形成を特徴とする。最近、GBAの変異がPDの強いリスクとなることが報告されており、本研究ではGBA欠失メダカを作製・解析した。同変異体は、他GBA欠失生物種と異なり、月単位で生存し病態の観察が可能であった。同変異体の脳にα-synの蓄積を認め、原因としてオートファジー・ライソソームの異常を考えた。さらに、α-syn欠失メダカの作製と交配・解析、またヒトα-synトランスジェニックメダカの作製と交配・解析を行ったが、病態に変化を認めず、α-synの病態への関与は明らかでなかった。
|