Insulin-new-Timerマウスを作製し、生後0.5日(P0.5)のInsulin-new-Timerマウスの膵臓を摘出共焦点レーザー顕微鏡で観察したところ、膵管近傍に緑色蛍光細胞を認め、膵管からやや離れたところに黄色細胞(=分化したβ細胞)で構成される膵島様クラスターを認めた。これらのデータは内分泌前駆細胞からβ細胞へと分化した後に膵管から離れて行き、膵島を形成する過程が想起される。一方、緑色蛍光細胞の中には膵管から離れた箇所に存在し、同時に既存の膵島様クラスターと血管内皮細胞に近接して存在しているものもあった。これらのデータは既存の概念と異なり、膵管から離れた場所でβ細胞が新生し、その新生には血管内皮細胞からのシグナルが必須であることが予想された。
|