研究課題/領域番号 |
26670455
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研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター |
研究代表者 |
鏑木 康志 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 部長 (40342927)
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研究分担者 |
久保田 浩之 (卯木浩之) 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, その他 (40323290)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 糖尿病腎症 / 糸球体上皮細胞 |
研究実績の概要 |
糸球体上皮細胞特異的Cre recombinaseトランスジェニックマウスとインスリンシグナル伝達分子のfloxマウスとの交配により、糸球体上皮細胞特異的なインスリンシグナル伝達分子欠損マウス(KOマウス)、ならびに対照としてのfloxホモマウス、Creトランスジェニックマウスを作成した。KOマウスは生後3週齢頃よりアルブミン尿を呈し、作製したKOマウスは9週齢までに全例死亡した。血清生化学検査では、KOマウスのCre、K、TC、TG、HDL-Cが対照群に比べて有意な高値を示すのに対し、Alb、TPは有意な低値を示した。さらにKOの腎組織学的解析では4週齢からすでに糸球体上皮細胞の腫大や多数の蛋白円柱が認められ、8週齢になるとボウマン嚢と癒着する糸球体領域が認められた。糸球体上皮細胞における当該分子の発現低下は高度蛋白尿を引き起こし、糸球体上皮細胞の機能制御において重要な働きを担うことが考えられるため、KOマウスの詳細な表現型解析を引き続き行うとともに、これらの表現型を引き起こす分子機序解明に取り組む予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
糸球体上皮細胞特異的KOマウスの表現型解析より、当該分子が糸球体上皮細胞の機能制御において重要な働きを担う可能性が示唆されたため。
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今後の研究の推進方策 |
糸球体上皮細胞特異的KOマウスの詳細な表現型解析を引き続き行うとともに、これらの表現型を引き起こす分子機序についてin vitro, in vivoにて解明を試みる。
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