リン酸化プロテオミクスとメタボロミクスによるマウス視床下部の解析を行い、物質レベルから、栄養素シグナルとリン酸化シグナルのクロストークの実態に迫った。さまざまな栄養状態やレプチン等のホルモン投与後のマウス視床下部からの抗チロシンリン酸化抗体による免疫沈降-網羅的質量分析を可能とする系の構築に成功し、銀染色等により可視化可能な複数の陽性シグナルを検出できた。さらにCE/MSを用いた中心代謝の主要な中間代謝産物の網羅的解析により、核酸やプリン代謝産物、ペントースリン酸回路の中間代謝産物の濃度の変化を認めた。リン酸基供与系の低下とタンパクリン酸化のグローバルな変化との関連性に興味がもたれる。
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