川崎病は、微生物感染が契機で発症するが、特定の微生物感染が問題ではなく、微生物感染がCRPなどの急性炎症タンパク質を高度に増加させる、全身血管の激しい炎症を特徴とする疾患である。申請者らは、CL-P1に焦点を当てて、持続的な血管炎症を惹起する病因の仮説構築を本研究で行った。はじめに、何かの原因で感染や炎症がおきると、急激なCRP上昇が起こる。つぎに、CRPはCL-P1に補足され、そのCRPが次にC1qを引き寄せ、この場で補体系を活性化させる。本研究では、CRPから発動される新たな補体活性化機構の可能性を明らかにした。
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