広汎性発達障害と神経芽腫を併発した例(症例1)、重度の精神発達障害を合併した横紋筋肉腫の例(症例2)、自閉症にEwing肉腫を合併した例(症例3)の正常および腫瘍検体を用いて、exome解析を行った。症例1では、家族性ミオクローヌスてんかんの原因遺伝子と考えられるCSMD2の変異が検出された。症例2では、神経発達や発がんに関与するCNTN6が含まれていた。症例3では、APCやPTENなど神経の分化と発がんに関与する遺伝子変異が検出された。以上の結果より、CSMD2、CNTN、APC、PTENの異常は、自験例において発達障害と腫瘍発生の双方に関与する標的分子の一つである可能性が示唆された。
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