横紋筋肉腫の生存率は概ね改善したものの、PAX3-FOXO1陽性横紋筋肉腫の予後は不良である。我々は新規治療として免疫療法に着目し、検討を行った。本検討により、横紋筋肉腫特異的融合遺伝子であるPAX3-FOXO1はPD-L1の発現を亢進させ、抗腫瘍免疫に対し抑制的に働くことが示唆された。PAX3-FOXO1陽性横紋筋肉腫は、PD-L1を介してCD8陽性T細胞を抑制することにより、腫瘍免疫から逃避している可能性が示唆された。PD-L1を介した免疫逃避を抑制し、抗腫瘍免疫を高めるPD-1経路阻害薬はPAX3-FOXO1陽性横紋筋肉腫の新規治療法となり得ると考えられた。
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