本研究の目的は、X染色体の不活化を応用した表皮水疱症のモザイクモデル作製を試みることである。テトラサイクリン応答配列を有するプロモーター下でヒトXVII型コラーゲン(COL17)遺伝子cDNAを発現するマウスを作製し、X染色体上でK14プロモーター下でリバーステトラサイクリン発現制御因子を発現するマウスと交配しダブルトランスジェニックマウスを作製した。マウス表皮培養細胞へドキシサイクリンを投与するとCOL17遺伝子の発現は誘導できたがタンパクレベルでの発現には至らなかった。本手法によるモザイクモデル作製には、いかに高い発現効率を有する個体を作製できるかが課題であることが明らかとなった。
|