アトピー性皮膚炎(AD)において表皮角層バリア異常は病態的に重要性である。バリア機構は構造蛋白質によって構築され、プロテアーゼが調節するため、それらを同時に把握する必要がある。本研究では、AD患者の角層を非侵襲性のテープストリッピング採取することにより得て、角層抽出蛋白質をプロテオーム解析し、炎症関連血漿蛋白質、角層バリア機能に関わる蛋白質、角層バリア機能に関わるプロテアーゼ、抗菌ペプチド、汗関連蛋白質に分けることができた。例えば、汗関連物質の中でGCDFP15がAD角層では減少していることを明らかにし、発汗状態のマーカーになることを示した。
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