生徒間のいじめ被害を測定する尺度「Japan Victimization Scale : JVS」を作成し、その信頼性と妥当性を確認した。本研究により漸く我が国で初めていじめ被害の科学的測定が可能となったことになる。JVSを使用し小4から中3の5518名を対象とした調査研究では、小学生の41%、中学生の29%に何らかのいじめ被害経験があること、被害率は保護者の把握の5倍に上ることが明らかになった。いじめ被害に関連する因子として、加害経験、友達の人数、ネットの使用時間、学校風土、抑うつ、不安等が明らかになった。この成果から、危険因子に焦点を当てたいじめ予防の介入研究への展開が期待される。
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