生体内で金属が関与する反応を、金属核種を用いなくてもインビボでの機能評価が可能となれば、微量金属関連疾患の病態解明が可能となると期待される。そこで、Cu-62-ATSMをモデル化合物として、キレート構造を一般的なポジトロン核種であるC-11で標識したイメージング剤開発を計画した。 その結果、予めCu-ATSM錯体を合成し、C-11メチル基を導入する方法が有効であり、種々反応条件の検討により、所期の化合物が得られた。担癌マウスを作製し、インビボ分布を検討したところ、がんへの集積が認められ、またその集積もヘテロな分布であり、当初目的としたPOCを得られる可能性が示された。
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