正常組織のCBEファクター値を説明する新たな式を発見した。脳放射線壊死に対するBPAの場合はCBE値=0.32+N/Bx1.65(NとBは正常脳組織と血中の各々の10B濃度)である。BSHの場合は、0.36と定値になった。肺線維症をではBPAのCBE値=0.32+N/Bx1.80となった。BSHについては解析すべき実験データの報告が無かった。このことから、BPAの脳でのCBE値には正常組織の10B濃度が重要であることが分かり、その濃度を低減する手法を探索した。BPAの投与前にPA(フェニールアラニン)を前投与しておくと、脳での10B濃度は劇的に低減し、治療可能比が大きく上昇することが分かった。
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