研究課題
放射線治療後の再発がんが、主に原発腫瘍内の“低酸素がん細胞(血管から約70ミクロンほど離れて存在するがん細胞)”に由来することが知られている。これまでの研究で我々は、腫瘍内低酸素細胞に光のタグ(標識)を導入出来る人工遺伝子5HREp-Cre-ERT2とCAGp-floxed STOP-lucを構築し、「移植腫瘍内の低酸素領域に存在するがん細胞が、腫瘍の増殖過程で日々入れ替わっていること」を証明した(Harada. Nature Commun. 2012)。本研究で我々は、低酸素領域を構成するがん細胞が入れ替わるタイムスケールを明らかにすることを目的に、免疫組織化学染色実験とインビボイメージング実験を実施した。その結果、低酸素領域に存在するがん細胞はおよそ24-48時間で入れ替わることが明らかになった。また、遺伝子工学手法を用いて低酸素領域に存在するがん細胞特異的にアポトーシスを誘導した後、放射線治療を施した場合にがんの再発率が有意に低下することを証明し、当該領域のがん再発における重要性を明らかにすることが出来た。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 3件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 6件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 2件、 招待講演 10件) 備考 (1件)
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http://radiotherapy.kuhp.kyoto-u.ac.jp/biology/index.html