研究課題/領域番号 |
26670563
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中村 和正 九州大学, 大学病院, 准教授 (20284507)
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研究分担者 |
佐々木 智成 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10380437)
吉武 忠正 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40452750)
本田 浩 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90145433)
若山 俊隆 埼玉医科大学, 保健医療学部, 准教授 (90438862)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 放射線治療 / 光3D形状計測 / CCDカメラ |
研究実績の概要 |
高精度に放射線治療を実施するためには、治療計画時と治療直前の位置ずれを正確に検出、補正することが重要となる。本研究の目的は、高精度放射線治療での位置ずれをより安全かつ正確に実施するために、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーを利用した超高速三次元計測小型カメラによる新しい位置認識システムを開発することである。本システムの完成により、X線による被ばくがなく、短時間にセットアップが可能で、リアルタイムに治療中の動きの検出が可能な、新しい位置認識システムとして高精度放射線治療の位置合わせ精度を大きく改善することが期待される。 平成26年度は、まず、放射線治療の位置ずれを検出するための超高速三次元計測小型カメラを試作した。超高速三次元計測小型カメラは、MEMSミラーを使ったレーザー投光部およびCCDカメラで構成される。MEMSミラーに直線上のレーザー光を投影、超高速に走査し(500Hz, scanning angle 40°)、CCDカメラを通して対象物の三次元形状に合わせたパターンを取得する。取得された縞模様のパターンは、コンピュータ上の3次元計測ソフトウェアに送られ、対象物の三次元形状を計測する。本三次元計測カメラを用いて、頭部ファントムの表面の三次元形状を計測、取得できることを確認した。次に、頭部ファントムをX方向(左右方向)、Z方向(上下方向)に1-5mm移動、またはローリング(前後を軸としての回転)させ、そのずれ幅をGOM Inspect V7 SR2を用いてマッチングさせて計測した。計測誤差は、0.3mm以内であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請時に予定していた、超高速三次元計測小型カメラの試作、およびソフトウェアの作成がほぼ予定通りに終了した。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度に得られた結果を基にして、平成27年度以降は、実際頭部ファントムを用いて、本システムの精度を検証する。実物大のヒト頭部ファントムを用い、高精度放射線治療システムノバリスSTxの画像誘導位置認識システムでの位置認識結果と本システムの位置認識結果を比較、検証する。また、通常リニアック(Varian iX)に付属する画像誘導位置認識システムについても同様の検討を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していたPC関連消耗品の購入が安価に実施できたため。
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次年度使用額の使用計画 |
海外にて研究についての情報収集、研究成果の発表を行う。
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