研究課題
昨年度は、PERV遺伝子のgagおよびpolの領域においてKnockout (KO) 効率の高いターゲット配列 (gRNA) をそれぞれ1か所ずつ選定し得た。今年度は、それらの配列を用いて、実際にPERVをKOしたブタ細胞の樹立を試みた。まず、細胞樹立のために薬剤選択マーカーneomycin耐性遺伝子を組み入れたpX330 = U6-gRNA+Cas9+neomycinの作製に取り組んだ。 Neomycin耐性遺伝子を組み入れたpX330 (既存のもの)と、選定したgRNAが組み込まれたpX330 (昨年度作製) の2つのplasmidを用意し、それらを制限酵素SacIIとXbaIで処理した。Vector側、insert側をゲル抽出によって採取し、それらをligationし、pX330 = U6-gRNA+Cas9+neomycinが完成した。次にこのうちgag領域をターゲットとしたplasmidを制限酵素NotIでリニアライズし、PK15細胞 (ブタ腎臓細胞) にLipofection法でtransfectionした。Transfectionした細胞は、neomycinによるselection後、限界希釈によってクローニングを行った。計17個のクローンが得られた。それら全てについてPCRでneomycin配列 (約1070 bp) がゲノムにintegrateされているかどうか調べた。結果、integrateされているクローンは15個に絞られた。これらはgRNAおよびCas9も含めて安定に発現していると考えられた。さらにこれらクローンのgag-KO領域をダイレクトシークエンスした結果、1個のクローンのgag領域に変異を確認することができた。
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Transplant Proc. 2016
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