研究課題
TALEN(Transcription Activator-Like Effector Nuclease)法を用いてノックイン細胞を樹立するためには、ノックインの対象となる標的遺伝子特異的TALENの作製とノックインのために蛍光遺伝子を組み込んだ相同組み換えベクターの作製が必要である。そこでまず既知の肝内胚葉マーカーであるαフェトプロテイン、HNF4、アルブミン遺伝子に対し蛍光レポータータンパク質を発現する蛍光遺伝子ノックインiPS細胞の樹立を目的に、標的遺伝子特異的TALENの作製と相同組み換えベクターの作製を実施した。更にこのTALENとターゲティングベクターをヒトiPS細胞に導入し複数の相同組み換えiPS細胞の樹立に成功した。さらに、ヒトiPS細胞から肝内胚葉細胞へ分化誘導する各分化段階の細胞のマイクロアレイデータより新たな肝内胚葉細胞特異的マーカー候補の抽出を進めた。
2: おおむね順調に進展している
当初計画していた、既知の肝内胚葉マーカーに対するノックインに必要なベクター類の構築を完了し、ヒトiPS細胞での相同組み換え体の取得にも成功した。さらに、当初予定していなかったヒトiPS細胞から肝内胚葉細胞へ分化誘導する各分化段階の細胞のマイクロアレイデータを入手したため(申請者らが別の研究プログラムで実施)、新たな肝内胚葉細胞特異的マーカー候補の抽出を進めることができた。
取得した相同組み換えヒトiPS細胞株を分化誘導し、可視化が可能か否か検討する。分化段階を追って経時的に観察し、蛍光タンパク質の発現が標的遺伝子の遺伝子発現レベルを正確に反映しているか否か検証する。新たな肝内胚葉細胞特異的マーカー候補遺伝子についてはqPCRでの発現確認をすると共に、複数のiPS細胞株での検証を行い、真にヒトiPS細胞から肝内胚葉細胞へ分化誘導する際のマーカーとなりうるか検証を行い、この検証が速やかに達成されたならば、当該標的遺伝子に対するノックインiPS細胞の樹立に着手する。
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