研究課題
Akataシステムを用いて胃上皮細胞にEBウイルスを感染させるとウイルスゲノムにDNAメチル化を含むダイナミックなエピゲノム変異が誘導される。EBウイルス感染を模したモデルとして、EBウイルス型エピソーマルプラスミドDNAであるEB-multiを293T細胞にトランスフェクションし、プラスミドDNAのメチル化状態の変遷をパイロシーケンス法にて定量的に解析した。トランスフェクション後10日ではメチル化誘導はなく、50日後にDNAメチル化の誘導が確認された。lacOリピートを挿入したEB-multiベクターであるEB-lacOを293T細胞へトランスフェクションし、同様に長期培養後にメチル化誘導を確認した。次にEB-lacO を293Tへトランスフェクション後、GFP-lacR蛋白およびmCherry-MBD蛋白を共発現させた。lacRのlacO配列への結合により、EB-lacOの存在を示すようにGFPが核内にドット状に局在した。mCherryは、MBDのメチル化DNAへの結合によりDNAメチル化部位に局在するが、長期培養後にはmCherryがドット状のGFRと共局在し、細胞内でのメチル化状態の可視化に成功した。さらに原子間力顕微鏡(AFM)を用いたDNAメチル化の可視化の試みでも、メチル化DNAにMBD蛋白を加えDNA蛋白複合体の形成を可視化した。これらのエピゲノム変化を誘導する因子を同定する試みとして、ビオチン化EB-lacOを293T細胞にトランスフェクションし、ストレプトアビジンビーズでプラスミドごと結合している蛋白を回収し、精製した蛋白をLC/MS/MSを用いて質量分析して複合体蛋白質を検索した。転写因子やRNA結合タンパクを含む蛋白を、エピソーマルプラスミドに作用する候補蛋白として抽出することに成功した。
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 7件) 学会発表 (20件) (うち国際学会 1件、 招待講演 5件) 備考 (1件)
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