われわれは進行大腸がん症例においてMYC(8q24領域)とTPX2(20q11領域)のコピー数が有意に相関することを明らかにし、TPX2阻害によりMYCドリブンがんを制御できることを示した。本研究では、早期大腸腺腫病変においても8番20番のコピー数変異の相関を腺腫および早期大腸がんにおいて認め、発がん時において重要な役割を担う可能性を示し、臨床的にも診断あるいは治療標的となりうることを示した。また、新たな組み合わせおよび治療標的の同定を試みたところ、染色体7番および13番についてもコピー数変異の相関を認めた。現在これらの二つの染色体上における標的遺伝子を同定しており、鋭意解析の継続中である。
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