研究課題/領域番号 |
26670619
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
黒部 裕嗣 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (30380083)
|
研究分担者 |
平田 陽一郎 東京大学, 医学部, 講師 (40447397)
北川 哲也 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (80240886)
木下 肇 徳島大学, 大学病院, 特任助教 (80611227)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 組織工学 / 生体分解性素材 / 加水分解 / 心臓手術 / 先天性心疾患 |
研究実績の概要 |
生体分解性ASDデバイス開発にあたり、その素材とデバイス開発に主眼を置いた実験を施行した。ポリマーであるPGA(Poly-glycolic acid)糸の加水分解時間の測定及び分解時酸性化程度をin vitroで測定し、その安全性について確認したところ、約3-4ヶ月でその張力を無くなり、またその際の溶液の酸性度もpH7.0程度までと生体に問題ないレベルであると確認された。 次に、動物に右房移植し8週目に組織解析をしたところ、内膜が1層表面に張っており、組織浸潤も良好であることが証明された。 平行して、生体分解性金属を用いたデバイス作りの可能性についても現在その検討に入っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
素材、デバイス開発研究に関しては比較的順調に進んでいる。ただし、申請金額から大幅な予算減額があり、大動物実験を予定通りすることは困難で有り、動物を用いた評価系に関しては、申請書通りには進んでいない(これは予算措置によるものであり、如何ともしがたい状況である)。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度はさらに現在のデバイスの改良を進めると共に、カテーテルの開発にも取り組み、実用化に近づけたいと考える。 予算減額等があり、大動物実験の実施が難しい状況であるが、その代替手段の検討と共に、他の外部資金が獲得できないかも含め検討を行っていく予定である。 また生体分解性金属の本デバイスへの使用に関しても、その可否と安全性を小動物を中心に調べていく予定である。本金属に関しては、新規素材のため、医用使用に関して素材承認を取る必要があり、それに関しても関係機関と調整を図っていく予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
本年度予定していた大動物実験は、交付金額から考えると予算上実施不可能と考え、次年度に実施すべく繰り越しを行った。
|
次年度使用額の使用計画 |
本年度繰越金と次年度交付金を合わせて大動物実験を行う計画である。
|