研究課題
<RNA編集型COPA遺伝子とRNA未編集型のCOPA遺伝子産物の機能の違い>COPA遺伝子産物はRNA編集をうけた小胞体・ゴルジ体間のタンパク質輸送に関わる被覆小胞複合体を構成するタンパク質のひとつである.悪性胸膜中皮腫細胞においてはCOPA遺伝子産物を数%産生している.本研究では, RNA編集型のCOPA遺伝子産物と未編集型のCOPA遺伝子産物の機能の違いを検討するために,ヒト悪性胸膜中皮腫細胞に発現ベクターを利用してそれぞれの遺伝子を過剰発現させて腫瘍生物学的性状を解析した.その結果, COPAのRNA編集型,RNA未編集型のいずれにもかかわらず,過剰発現させると悪性中皮腫細胞の増殖は親株に比べて低下した.また,細胞運動能や浸潤能は,RNA編集型,RNA未編集型のいずれのCOPAを過剰発現させても変化が認められなかった.<細胞ストレスが編集型COPAの発現>また,細胞ストレスがRNA編集型COPAの発現を制御する現象を解析すために悪性中皮腫細胞を様々な細胞密度で培養したところ,低密度よりも高密度で細胞培養を行った時にRNA編集型COPAの産生が増加した.RNA編集型COPAの産生が増加することがわかっていた1%O2の低酸素条件の他に,低酸素+低グルコース,あるいは低酸素+高グルコース条件下で培養して悪性胸膜中皮腫細胞のRNA編集型/RNA未編集型COPAの産生比を検討した.この産生比はグルコース濃度異存しないことが明らかになった.
すべて 2016
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