研究課題/領域番号 |
26670631
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
千田 雅之 獨協医科大学, 医学部, 教授 (70333812)
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研究分担者 |
林 啓太朗 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (10323106)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 胸腺腫 / LAT1 |
研究実績の概要 |
(1)胸腺上皮悪性腫瘍の病理組織切片を用いた癌遺伝子cMycおよび中性アミノ酸トランスポーターLAT1遺伝子発現の解析:期間1年目は、LAT1の胸腺上皮細胞への発現を解析する病理検体の収集と、遺伝子発現と予後の検討を行なえるデータベース作成を行なった.2年目である今年度は、腫瘍細胞での遺伝子発現と病理学的悪性度、予後に関して研究中である。 (2)胸腺上皮悪性腫瘍由来培養細胞を用いたL型アミノ酸輸送特性の解析:マウス胸腺種EL4細胞を入手し、代表的中性アミノ酸であるL-ロイシンの放射線標識体を用いたトレーサー実験を行ない、マウス胸腺腫細胞EL4への取り込み確認を行なった。 (3)胸腺上皮悪性腫瘍由来培養細胞を用いたcMycおよびLAT1発現の解析:マウス胸腺腫細胞EL4からmRNAを抽出し、cDNAを合成して、cMyc、LAT1を初めとしたアイソフォームLAT1-4とシャペロンタンパク質4F2hcのリアルタイムPCR機器を用いた遺伝子発現解析を実行中である. (4)cMycおよびLAT1 siRNAによる腫瘍細胞増殖抑制効果の検討:癌遺伝子cMycおよび癌細胞におけるメインの必須アミノ酸トランスポーターであるLAT1のタンパク質発現を、それぞれの特異的siRNAのリポフェクション法による遺伝子導入で減少させ、増殖抑制が生じることをマウス胸腺腫細胞EL4を用いてin vitroで実証実験中である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
分担者による基礎研究は概ね順調に進行している。今年度は、ヒト標本を用いた検討を行っていく。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、ヒト標本検体を用い、LAT1の発現と、臨床腫瘍学的悪性度との関連を明らかにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
臨床検体を用いた検討の開始が次年度開始となるため、次年度繰越金が発生した。
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次年度使用額の使用計画 |
臨床検体を用いた検討ならびに、データ発表に関する諸費用により使用する予定である。
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