研究課題
近年顕微鏡の高解像度化が進む一方で、本来ヒトの眼では見ることができない蛍光信号を用いたカメラを搭載するようになった。我々はこの蛍光信号検出、処理に着目して研究を行った。対象とする脳信号は脳波のみならず、脳血流、脳組織など広い領域を含んた。蛍光診断はインドシアニングリーン(ICG)は脳血管状態の可視化に有効であるが、それ以上の定量化にまでは至っていなかった。また、脳血管のみの画像化であり、周辺構造物との関係の把握も困難であった。対象周波数をコントロールするMulti-spectrum cameraとフィルター、および光源を開発して、血液信号を抑制しながら、蛍光血流を観察、さらに周辺構造物も同時に観察できるようなシステムを構築した。本システムは現在大学の知財委員会に提出して、特許出願予定である。また、ICG解析は時間的に変化する蛍光信号を解析することにより、脳血管の血流量を計測することが可能とした。こちらは日本特許取得、国際特許申請中である。また、5アミノレブリン酸5ALA)による脳組織マッピングは分光器により定量し、その蛍光物質量と蛍光強度が相関していることを発見した。5ALAは特に日本で広く応用されている方法であり、この数年以内に我が国で積極的に取り組んでいる組織マッピング法である。この方法を用いて定量した蛍光信号と実際の蛍光を呈する代謝物質であるProtoporphyrin IX(PpIX)の組織内濃度を計測して、蛍光強度とPpIX濃度との間に強い正の相関があることを論文で報告中である。
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