本研究は5-ALAを用いた術中蛍光診断と、MRIや従来のPET(FDG, 11C-Methionine等)による術前画像診断との相関関係を明らかにし、これらを同期させる新たなPETトレーサーの開発を目的とした。その候補として、新たに開発されたPET用トレーサーであるMALA(5-ALAの誘導体)の動態を解析した。その結果、MALAは悪性腫瘍細胞株に蓄積することが確認され、5-ALAを用いた術中蛍光診断のトレーサーとなるPPIXの蓄積量と有意に相関することがin vitro、及び、in vivoで確認された。MALAは目的に合致したPETトレーサーとなり得ることが示唆された。
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