脳機能の評価は様々な生理学的手法がある。本研究では脳神経外科領域において脳血流と脳波という観点から脳機能を評価することを目的とする。もやもや病には脳梗塞や脳出血の予防にバイパス手術が行われる。また未破裂脳動脈瘤に対して出血予防のために動脈瘤クリッピング術が行われる。これらの症例において手術中に皮質脳波と血流を同時に評価した。結果、もやもや病ではバイパスによる血流改善が脳波の高周波成分の変化と関係があることがわかった。脳動脈瘤クリッピング手術では虚血状態で随意運動と運動誘発電位に乖離があった。本研究の成果は脳機能に対する脳血流と脳波の関係を明らかにし、手術を安全効果的に行うことに寄与する。
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