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2015 年度 実績報告書

細胞周期関連遺伝子による椎間板恒常性維持制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26670651
研究機関北海道大学

研究代表者

須藤 英毅  北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30374367)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード椎間板変性 / 細胞周期
研究実績の概要

椎間板組織の中核を成す椎間板細胞は、非増殖細胞である心筋細胞に似ており、終末分化した状態に近くその細胞増殖能は低い。また角膜組織と同様に、中心部は無血管野で周囲からの拡散により栄養状態を維持しているといった特殊な組織でもあり、その細胞増殖・維持機構は不明である。申請者らはまず、栄養飢餓により惹起される椎間板細胞の変性変化に関与する遺伝子群をマイクロアレイにより網羅的に探索した。その結果、細胞周期関連遺伝子のDNA damage checkpointに属する遺伝子群に有意な変動がみられ、今後のさらなる病態解析の標的となり得ることが示唆された。本研究ではさらに、これら細胞周期関連遺伝子群の椎間板変性における機能解析を進め、その細胞増殖・細胞周期制御機構を明らかにすることを目的とした。
ヒト正常髄核細胞を単離継代し血清飢餓を行うと、caspase 3おょびp27遺伝発言がタンパクレベルで有意に変動することが確認されたため、caspase 3およびp27遺伝子に着目してin vivoレベルでの実験を行った。すなわち、caspase 3とp27遺伝子に対しKOマウスを作製し、椎間板組織における表現型解析を行なうこととした。
その前段階として、野生型マウスを用いて椎間板変性モデルの作製と、椎間板変性に対する独自の病理所見評価法を確立した。その結果、再現性の高いマウス椎間板変性モデルの作製が可能となった。
さらに椎間板穿刺変性モデルによる野生型とcaspase 3KOマウスの比較では、穿刺初期にcaspase 3KOマウスにおいて変性変化の遅延がみられ、同様のp27KOマウスについても同様の結果が得られた。
この結果から、これら細胞周期関連遺伝子群を対象とした椎間板変性制御の可能性が示された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 2015

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 遺伝子改変マウスを用いた椎間板変性におけるcaspase 3遺伝子の果たす機能解析2016

    • 著者名/発表者名
      大西貴士, 須藤英毅, 岩崎浩司, 辻本武尊, 岩崎倫政
    • 学会等名
      日本脊椎脊髄病学会
    • 発表場所
      幕張メッセ国際会議場、千葉県
    • 年月日
      2016-04-14 – 2016-04-16
  • [学会発表] 新病理分類に基づいた再現性の高いin vivoマウス腰椎椎間板変性モデルの確立2016

    • 著者名/発表者名
      大西貴士, 須藤英毅, 岩崎浩司, 辻本武尊, 岩崎倫政
    • 学会等名
      日本脊椎脊髄病学会
    • 発表場所
      幕張メッセ国際会議場、千葉県
    • 年月日
      2016-04-14 – 2016-04-16
  • [学会発表] Highly reproducible in vivo mouse intervertebral disc degeneration model based on newly developed histological classification2016

    • 著者名/発表者名
      Takashi Ohnishi, Hideki Sudo, Takeru Tsujimoto, Norimasa Iwasaki
    • 学会等名
      Orthopaedic Research Society
    • 発表場所
      Orlando, FL,USA
    • 年月日
      2016-03-05 – 2016-03-08
    • 国際学会
  • [学会発表] 再現性の高いマウス椎間板穿刺変性モデルの作成2015

    • 著者名/発表者名
      大西貴士,須藤英毅,岩崎浩司,辻本武尊,岩崎倫政
    • 学会等名
      日本整形外科学会基礎学術集会
    • 発表場所
      富山国際会議場、富山県
    • 年月日
      2015-10-22 – 2015-10-23

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公開日: 2017-01-06  

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