化合物ライブラリーによる脱分化型軟骨細胞の再分化を誘導する候補化合物を1次、2次スクリーニングによりピックアップした。しかしながら、これまでの実験より、脱分化阻止や再分化には10日前後の培養基間が必要なことが判ってきたため、化合物添加を2回行い、最終的に10日間の培養を行う系に変更し、1次スクリーニングを行った。現在、1次スクリーニングの再現性と2次スクリーニングの実施を検討中である。 siRNAライブラリースクリーニングでは、導入効率やノックダウン効率などの実験の基本となる部分は昨年度に完了していた。しかしながら、前述のように脱分化阻止や再分化には10日前後の培養基間が必要であり、導入したsiRNAの効果が平均3~4日であることから、siRNAの導入を2~3回行い10日間の培養を試みた。2~3回のsiRNAの導入は、導入試薬の影響と思われるダメージを細胞に与えることが判明した。現在、shRNAライブラリーの使用に移行し、脱分化阻止の系を行い、候補分子の同定まで終了した。
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