研究成果の概要 |
われわれは骨折治療に用いる鋼線を光触媒処理し,紫外線照射による感染予防効果を確認し,すでに臨床応用している.しかし,生体内人工物には紫外線が到達しないため,侵入できる超音波を用いて光触媒を励起させ,殺菌やバイオフィルムの分解を行う手法を考案し,これを早期の感染症対策に応用することを目的とした.光触媒の励起状態の確認としてメチレンブルー退色試験による評価を行った.市販の超音波洗浄機を用い出力200w,発振周波数36kHzでの超音波照射を行い,光触媒群ではコントロール群に比して経時的に吸光度の減少を認め,超音波による励起により光触媒から活性酸素を生じ,メチレンブルーの退色が得られたと考える.
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