当研究室ではこれまでに細胞数計測による増殖解析を行ったところ、1%セボフルランに暴露されたヒト結腸癌細胞株がその増殖能を高めることを確認している。そこでこの増殖の原因を探るために、Illumina Hiseqによる全トランスクリプトーム網羅解析を実施した。その結果セボフルランに暴露されたHCT116は無刺激コントロールと比較して、電位依存性陽イオンチャネル遺伝子群の発現を変化することを同定した。これらのことからHCT116は臨床濃度以下の1%セボフルランによりトランスクリプトーム発現を大きく変化させ、その増殖効果に寄与していると示唆された。
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